各種石膏について
JIS規格を基にすると石膏模型は普通石膏、硬石膏、超硬石膏に大別されます。主原料として、α 半水石膏又は、 β 半水石膏の2種類から構成されています。
α 半水石膏 ・・・・・硬質石膏、超硬質石膏
β 半水石膏 ・・・・・普通石膏
(双方とも化学式 CaSo₄ ・ 0.5H₂ O)
混水比
メーカーの推奨している混水比は、臨床上の良好な練和性、操作性、好ましい硬化体が得られる水量に設定されています。
普通石膏は粒子形状が不均一で多孔質の為、粒子が水を吸収し易く、その結果、混水比が大きくなります。
硬石膏、超硬石膏は、粒子比表面積が小さいので、混水比が少なくなります。
普通石膏 | 0.4~0.5 |
硬石膏 | 0.23~0.25 |
超硬石膏 | 0.2 |
※ この混水比が硬化膨張、模型強度に関与してきます。
特徴 | 硬化膨張(%) | 圧縮強さ(MPa) | |||
---|---|---|---|---|---|
最小 | 最大 | ||||
タイプ1 | 普通石膏 | 印象用 | 0~0.15% | 4.0 | 8.0 |
タイプ2 | 普通石膏 | 模型用 | 0~0.30% | 9.0 | – |
タイプ3 | 硬質石膏 | 模型用 | 0~0.20% | 20.0 | – |
タイプ4 | 硬質石膏 | 歯形用、高強度、低膨張 | 0~0.15% | 35.0 | – |
タイプ5 | 硬質石膏 | 歯形用、高強度、高膨張 | 0.16~0.30% | 35.0 | – |
アイディシーNEWS vol.160 2021年1月20日