ジルコニア

歯科におけるジルコニアについて

 補綴物の溶出成分が関係するアレルギーとして広く知られているのは金属アレルギーで、ニッケル、水銀、パラジウム等があります。
一般的にチタンも耐食性に優れ、溶出しにくく、生体親和性に優れている材料とされています。

 ジルコニアは、「ホワイトメタル」と呼ばれた事により金属と誤解される事もありますが、ジルコニウム酸化物の焼結体であり、セラミックスに分類されます。
しかも無機物を焼き固めた焼結体であるセラミックスは、非常に安定した化学構造を有しているので、他の材料と比較して材料成分の溶出は極めて低いと考えられています。

 この様にジルコニアは工業用セラミックスの中でも強度に優れ、金属アレルギーもなく、白色のため歯科用の材料として最適と考えられています。

ジルコニアとポーセレンとの比較

 従来のポーセレンでは、金属の裏装が必要であったため主に唇側、頬側面での金属色の透過という問題がありました。
また咬合面でのクリアランス不足の際も、頬側のみのポーセレン層で、咬合面は金属が露出してしまいます。
ジルコニアは高強度という事や、もともと白色という事で、これらの問題に対応する事が可能となりました。

アイディシーNEWS ジルコニア 2021年3月20日

ジルコニアの調整・研磨

 ジルコニアは硬い印象がありますが、ダイヤモンドよりは硬度は低いです。
ダイヤモンドの砥粒が被覆された器具を用いれば、形態の調整は可能となります。

 研削の性能は砥粒の種類、大きさ、結び付きの強さ、結合材によって変わってきます。
大きな形態修正には、ダイヤモンドの粒子が高密度に充填された器具を用います。

ダイヤモンドポイント
アイディシーNEWS159 image03
a:ジルコシャイン(松風),b:セラムダイヤ(モリタ),c:セラシャイン(GC)、d:セラダイヤスーパーファースト(Dedeco/茂久田)
名称 メーカー 砥粒組成 結合材

 研 

 削 

シンタ―ダイヤ 松風 ダイヤモンド 金属焼結
ダイヤモンドポイントFG 松風 ダイヤモンド 金属メッキ
ビトリファイドダイヤ 松風 ダイヤモンド
炭化ケイ素
ガラス
セラダイヤスーパーファースト Dedeco/茂久田 ダイヤモンド
アルミナ
チタニア
ガラス
ジルコシャイン 松風 ダイヤモンド 合成ゴム
セラシャイン GC ダイヤモンド 合成ゴム
セラダイヤ モリタ ダイヤモンド
アルミナ
チタニア
酸化亜鉛
合成ゴム
セラダイヤポリッシャー Dedeco/茂久田 ダイヤモンド
炭化ケイ素
チタニア
合成ゴム
名称 メーカー 砥粒組成 研磨機材

ダイレクトダイヤペースト 松風 ダイヤモンド
チタニア
グリセリン
スーパースナップバフディスク
ダイヤポリッシャーペースト GC ダイヤモンド
酸化亜鉛
PTCカップ
フェルト
ブラシ
ジルコンブライト DVA/茂久田 ダイヤモンド
アルミナ
珪藻土
ワックス
フェルト
ブラシ

※ 注意する点としては、回転数が高すぎると、発熱、チッピングを生じてしまうので、ハンドピースの回転数は、10,000回転/分 以下にして下さい。

アイディシーNEWS vol.157 2020年12月20日